小説を書くのに必要な能力は大きく分けて2つあります。
国語力と物語力ですね。
今回は国語力、取り分け語彙力(ボキャブラリー)について書きたいと思います。
小説を書くのに必要な2つの能力
- 国語力
- 物語力
あなたにもこんな経験ありませんか?
「あ~こんな気持ち、伝えたいのに何て言ったらいいかわからない!」
「こういう時、どう言ったら波風立てずにコトを収められるんだろう?」
もっと伝わるように、あるいは場に相応しい言い方をしたいけれど、適切な言葉が見つからない!という経験は誰にでもあると思います。
そこで求められるのが語彙力です。
小説家に限らず、日常的に何かを他者に伝えるときは、その伝えたいことを表現する適切な言葉を知っていることが重要になってきます。
例えば、「りんご」を知らない人に伝えるには、「赤くて丸い果物で、食べると瑞々しくて甘くて美味しい」というように説明するしかありませんが、この説明だと「さくらんぼ」の説明にも当てはまってしまいます。
両者を区別するためには、サイズだったり、産地だったり、食感を詳しく述べたりしなくてはなりません。
いたずらに文章が長くなってしまいますw
そこで重要なのが、「りんご」という単語を知っているかどうかです。
つまり、知識の問題になってきます。
知識ですので、もちろん勉強すれば身につきます。
というわけで、語彙力を鍛え、ボキャブラリーを増やすためにはどのような勉強をするのが一番最短、確実、簡単か、という観点で以下にまとめていきますね。
一番最短、確実、簡単な語彙力の鍛え方|ボキャブラリーの増やし方
結論から言いましょう。
本を読みまくれ!
もっと言いましょうか。
辞書を最初から最後まで読め!
もうちょっと言いましょうか。
本を読んで気になった言葉、知らない言葉は、逐一辞書を引け!
もう少し難易度を上げてみましょう。
自分が書いた文章の重要単語を逐一類語辞典で引いて、もっと適切な言葉がないか探して書き直してみよう!
もういっちょ!
新しく知った言葉を十分に使いこなせるように、例文をいくつも書いてみよう!
こんな感じですw
そこのあなた、「ええ~!?」って思いました?
めちゃくちゃ面倒……ケホン、ケホン!……誰ですか!
「これのどこが一番最短、確実、簡単な語彙力の鍛え方なんだよ~!」と叫んだのは!
楽して語彙力が鍛えられますか!
ボキャブラリーを増やすには、ひたすら類例を覚えるしかありません!
つまり、何回もインプットとアウトプットをくり返すことが最短、確実、簡単な方法なのです!
辞書を読むのが面倒なら、多ジャンルを乱読しろ!!だけどやっぱり辞書は引け!
とはいえ、本を読みながら辞書を引くとか、最初から最後まで辞書を読むとか、ダルすぎるwというお気持ちはダイナレイにも痛いほどわかります。
わたくしもかつてそのように思って辞書を引くことを怠った時期が長々とありました。
代わりに、あらゆるジャンルの本を読みまくりました。
乱読していくうちに、どんどんボキャブラリーは増えていき、自然と語彙力は鍛えられました。
その経験から言わせていただきます。
面倒でも辞書は引け!
最短で確実なのは辞書を引くこと!
できれば最初から最後まで通読すること!
身につくまで新語を使い倒すこと!
以上は、確かに面倒です。
でも、最短最速で誰にでもできる簡単な方法ですw
「詐欺や~!」と思ったそこのあなた。
思考停止状態に陥っていませんか?
「辞書は引くモノ」という固定概念に洗脳されていませんか?
辞書だって本です。
ふつうに最初から最後まで読んでいいのです。
オマケに、膨大な時間を費やして多ジャンルを乱読するより、正確な知識が最短で身につきます。
そうなんです!
乱読で、ある程度語彙力は鍛えられますし、ボキャブラリーは増えるのですが、間違った認識や思い込み、誤用法を覚えてしまう危険が大いにあります。
さらに、一口に辞書といっても、広辞苑、大辞林、各社の国語辞典、類語辞典、字通、微妙な日本語使い分け字典、逆引き頭引き日本語辞典、日本語使いさばき辞典、日本語に強くなる本など、たくさんあるので、あらゆる辞書を読み込むと強いです。
ついでに、ファンタジー、SF、時代小説など、ジャンルに適した様々な事典・辞書・図鑑などが出ていますから、自分の書きたいジャンルは網羅すると強いです。
小説家の友は、孤独と辞書とパソコンなのですよ!
結論:あらゆる辞書を読め!
語彙力を鍛えるために辞書を読め!って言う人はあまりいませんが(ふつうは辞書を引け!と言う)、それはうっかり広辞苑などから始めてしまって、序盤で挫折するからですねw
なので、現実的なラインで、まずはポケット辞書などを持ち歩いて隙間時間に読むようにするといいです。
隙間時間が10秒でもあれば、1単語くらいは読めます。
辞書なので、どこからだって読めるのが強みですw
パッと開いてパッと読む。
紙の辞書のいいところです。
何度も何度も読んでいるうちに、用法と用例、正しい表記も頭に入ります。
小説家の基本は、何と言っても国語力。
日本語の使い方が間違っていたり、誤字脱字が多ければ、ストーリー以前の問題で、読んでさえもらえません。
新人賞で一次選考さえ突破できないということです。
特に、これまで本をあまり読んでいない人こそ、辞書だけは読むべきだと思います。
辞書ってなんだかお堅くて敷居が高いなぁ~と思われるかもしれませんが、それは本当に先入観という名の思い込みで、実際はとてもユニークで、面白いモノが多いですよw
特にダイナレイがおすすめしたいのが、「ひと目でわかる微妙な日本語使い分け字典」(水野靖夫・PHP文庫)と「大活字版 時に応じ場合に即し日本語使いさばき辞典」(あすとろ出版)です。
気になるところを拾い読みするだけで初心者はかなり勉強になります。
とにかく、うっすい辞書でいいので、ぜひ一度通読してみてください。
新たな国語の世界が開けますよw
というわけで、辞書を読め!と辞書礼賛で終わる語彙力の鍛え方でしたw
ちゃお!