小説家のジャンル分けは大きく分けて3つあります。
- 芥川賞作家系
- 直木賞作家系
- ライトノベル作家系
要するに、
純文学作家をめざすのか
エンターテインメント(大衆)作家をめざすのか
アニメ&コミックス系サブカル作家をめざすのか
ってことです。
※補足 上記ジャンル分けの前に、フィクションかノンフィクションかという大きな分類がありますが、一般的に「小説家」といった場合はフィクションを前提としていることがほとんどなのでここでは割愛します。
いろんな要素がごちゃ混ぜになって、ジャンル分けが困難になりつつある昨今ですが、それでもこの3つのジャンル分けはいまだに有効です。
わかりにくいのがエンターテインメント(エンタメ)作家とライトノベル(ラノベ)作家の垣根ですが、作品の表紙が写実・芸術系か、マンガ・アニメ系かで大体区別がつきます。
※ただし、最近は純文学系の名作文庫でもイラストの表紙をつけて売り出す例が増えているのでややこしいですw ですが、まあ、映画化するとしたら実写とアニメどちらがしっくりくるかで判別すればわかりやすいと思います。ラノベ&マンガ原作の実写化はたいてい失敗しますw 最終的にレーベル(版元)で判断するのが確実です。
あとは、読者層(ターゲット)でも区別がつきますね。
エンタメは企業に所属する社会人やパート主婦がターゲットで、ラノベはオタクはもちろん、ニートや引きこもり、ゲーマー属性の人々をターゲットにしています。
若年層は圧倒的に後者ですねw
芥川賞作家をめざすのはおすすめしない
この記事でダイナレイが伝えたいのは、芥川賞を取りたい文学少年少女やシニア層はダイナレイラボの守備範囲外なので即刻退去してくださいってことですw
あ、ちょっと待ってくださいね、言い過ぎましたよw
この次の記事で純文学系文章読本の良書をご紹介するので、そちらを読んでからぜひご退去ください。
もちろん、紹介するのは谷崎潤一郎や丸谷才一の文章読本ではないですよ。
そこはまぁ、純文学めざす人は読んでますよね。
そもそも「文章読本は1冊読めば十分」と常々ダイナレイは言っていますが、それにもかかわらず、わざわざ純文学系文章読本をおすすめする訳は、芥川賞だけはあなたが天才でない限り自力で獲るのは不可能に近いからです。
というか、天性のセンス&かなりの読書遍歴がないと、やっぱり難しいジャンルなんです。
文学好きによる文学史のための文学小説みたいな側面が大きいからです。
「文芸的な、余りに文芸的な」(by芥川龍之介)小説こそが、ザ・純文学だからです。
正直言って、エンタメ&ラノベ好きにはまったくもって理解できない世界ですw
よくいう住む世界が違うよねっていうヤツでして、それこそアラブの石油王と日本の社畜サラリーマンくらいに違います。
ごく稀に双方に片足を突っ込んだようなジャンル横断的な作品が芥川賞を獲ることがありますが、そういうときは爆発的に売れるのでこれまたわかりやすいですよねw
文学好きは純文学を好みますが、大衆はエンタメを好みますからね。
エンタメ要素がないと、純文学は売れません。
なので、圧倒的にダイナレイは直木賞系またはラノベ系作家をめざすことをおすすめしてます。
芥川賞系作家はおすすめしません。
直木賞作家よりライトノベル作家押しです
自己申告するまでもなく伝わっていると思いますが、ダイナレイは絶対的なまでにライトノベル系作家押しです。
なので、マニュアル的小説作法にも抵抗がないのです。
これが直木賞(エンタメ)系作家をめざしていたら、抵抗アリアリだったと思いますが、技術論は如何なるエンタメ作品でもほとんど構造は変わりません。
勉強しておいて損はないと思いますので、もしこれを読んでいるあなたがエンタメ系をめざしているのなら、ダイナレイラボのマニュアルを一読してみてもいいのではないかと思います。
少なくとも、時間の無駄にはなりません。
構造論はそもそも抽象度が高いので、どの分野においても応用可能だからです。
このブログにたどり着いた志の高いあなたなら、きっと上手いこと応用できるはずですので、ぜひご活用ください。
というわけで、ダイナレイラボのマニュアルはライトノベルに特化していますが、エンタメ系作品には応用可能です。
だってアニメ・マンガ調なだけでラノベもエンタメ作品ですからね。
ホントはエンタメ系の中の一分類としてカテゴリ分けするべきなのでしょうが、如何せん世の中はラノベ(ジュニア小説や少女小説、BL小説を含む)を文学作品とは認めたくなかった時期が長すぎて、市民権を得た昨今でもやっぱりちょっと爪弾きなんです。
なので、ラノベだけは別ジャンル、みたいな見えない線引きがいまでも残ってます。
だけど、圧倒的に売れるのはこのジャンルなので、出版社も文壇も無視できない状態なのです。
最近では小説家になろうサイト出身の作家も多く輩出されて、一時、本屋の平台を席巻していましたからね。
特に、橙乃ままれ氏の「LOG HORIZON(ログ・ホライズン)」がNHKでアニメ化したときの衝撃と言ったらないですよ!
すごいアニメが出てきた!!
と思ったら、元はラノベで、しかも初期の頃からその存在だけは知っていた「小説家になろう」サイトのWEB小説だっていうんだから……!!
ダイナレイはこのNHKで放映されたアニメを最初に観てから、つづきが気になって書籍を買って、小説家になろうサイトで連載していることを知ったクチです。
そして、書店で平積みされている「蜘蛛ですが、なにか?」(馬場翁)の帯に書かれたキャッチコピーと宣伝や推薦文を読んで、猛烈に気になり、でも文庫じゃなく書籍だったので価格が高すぎて手が出せず……なろうサイトに読みに行きましたw
そしたらメチャクチャ面白くて。
それまでどうせ素人が投稿してるからってバカにしてたのが一転、填まりましたw
ホントにど素人が書いているのかってくらいクオリティーの高い作品が多くて、特にランキング上位にはほとんどハズレがありませんでした。
毎日寝不足になりながらもひたすら上位300作品は読みまくりましたよ。
主に女性向けランキング(特に異世界転移悪役令嬢モノ)だけですが。
男性作家が書いた作品はちょっと趣が微妙だったりするので、そこは取捨選択しました。
それでもかなりの文字数を読みましたよ。
とりあえず、ログホラと蜘蛛なに?と異世界放浪メシは面白いです。
他にもおすすめしたい作品が多々あるので、いずれ記事書きますね。
めざすのは人それぞれ、おすすめはライトノベル作家
という訳で、押し付けるつもりはサラサラないですが、おすすめはライトノベル作家ですね。
なぜって、一番プロになりやすくて、専業でも食べていけそうだから。
本が売れない時代で小説家として身を立てるには、売れる小説を書くしかないのです。
何よりメディア・ミックスしやすいので、収益化しやすいですね。
つまり、本の印税だけでなく、アニメ化やマンガ化やグッズのロイヤリティーで不労所得が発生しやすいということです。
ふつうに芥川賞作家や直木賞作家になるより断然儲かるし、そもそも作家になるまでのハードルの高さが段違いです。
なので、あなたが文学少年少女でなかったのなら、ライトノベル作家をめざすのがおすすめです。
もちろん、決めるのはあなたですよ。